東アジアの通貨危機 2
10月には通貨危機はアセアン諸国に留まらず香港ドルの売り圧力などアジアNIEsに拡大。
韓国では、ウォンが財閥の連続倒産を契機として11月17日に1ドル1,000ウォンを割り込むまで下落しました。
12月になるとインドネシア・ルピアが下げ足を早めるようになります。
1998年1月には1ドル17,000ルピア近くと1997年7月時の1/5にまで下落しました。
今回の通貨危機を1994年のメキシコ通貨危機と比較してみると、まず底を打つまでの時間が長かったことが挙げられます。
メキシコの通貨危機は3カ月後には為替の下落が底を打ち、回復基調に戻っています。
しかしながら、東アジアの通貨危機は一応の底を見るまで7~8カ月かかっています。
大木一雄さんによれば、為替の下落期間が長いということは、その間金利上昇などで投資や消費が手控えられ、企業業績の悪化を通じて実態経済への影響が深刻となる度合いも高いと考えられるそうです。
また、東アジアの通貨危機は周辺諸国の為替が軒並み下落しているのが、メキシコの場合と異なっています。
メキシコの場合はペソの下落で輸出競争力がつき、米国への輸出が伸びて経済回復につながりました。
しかしながら東南アジア諸国の場合は、輸出主導による経済回復には周辺国との競争に負けない努力が必要とされます。
更に、インドネシア・ルビアなどはメキシコをはるかにしのぐ下落率を記録していることも相違点です。